嵐の活動休止。使命感を持った青木アナはジャーナリスト失格か?

※この記事の文字量は10分相当です。

キンプリファンの妻が嵐ファンに感情移入

「最近は、これまで『あの人たちは特殊なだけだから』と、自分とは異なる人々としか認識していなかった人たちへの感情移入が凄いんだ。」
少し前から、妻はそんなことをたまに言います。
ここでの「特殊な人」とは、いわゆるオタクのことで、キンプリファンだけのことを言っているのではなく、他のジャニーズアイドルファンや、女性アイドルへの男性ファンも含めてのことのようです。

キンプリと出会ってから、妻は人の痛みをより知れる、より心の広い人へとなりました。
30歳も十分に超えた妻の成長。
年は取るものですね。

「『高齢で今さら』とか、『そんなことは恥ずかしい』とか言わずに、正確には、言ってもいいのですが、なんだかんだで、何かを行動すると、何かを得たり変えたりする機会とはなるのだろうな。たとえそれがジャニーズファンでも。」と、改めて妻から教えられました。

King&Princeのジャニーズ事務所の先輩でもある『嵐』の、先日の活動休止の報道の際も、嵐のファンではない妻も、嵐や嵐ファンへの関心が強いようでした。
おかげさまで、私の目にも嵐活動休止に関するニュースが入ってきます。

特徴的な嵐の活動休止の記者会見

嵐は、2020年12月31日をもって活動休止をする。

この記者会見は、芸能人の記者会見としては、ある意味で特徴的な側面のあるものだったと思います。
記者会見のタイミングはもちろん、マスコミへの通達の仕方や、記者会見中の発表質疑回答内容の準備も、事前に時間を掛けて、十分に考えられたものだったと思います。
日本国内での話題性の大きさを十分に意識したものと思いますが、そのとおり、活動休止の発表後の日本メディアでの取り上げられ方は、なかなかのものでした。
5人も質疑に対応するのに、誰も失言やその傾向の発言を出さないのは、珍しいと思います。

今日は、この記者会見おけるメディアについて、考えたいと思います。
以下、前半はジャーナリズムについて、後半は反ジャーナリズムについて、また固い内容となってしまっています。
なお、事前にお伝えしないといけないこととして、この前半を読んでいただくにあたり、一部のアイドルファンの方は、気を害する可能性があるということです。
可能であれば、ご容赦いただきたいと思いますが、ここでは不可能なこともあることは認識しています。
ただ、もし読んでいただけるのであれば、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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嵐の記者会見でのジャーナリズムにおける歪み

まずは前半、記者会見でのジャーナリズムについて。
簡単に言うと「記者たちの記者会見主催側への忖度が酷い」ということです。
国民性の現れなのか、昨今さらに程度が悪化しているのか、憂慮すべきものがあります。
これは、記者会見から少し経ってから、一部の限られた報道機関からも出ている意見でもあります。

「結婚適齢期の範囲にいる5人もの独身の人が、結婚がしづらい状況にあるアイドルを休止する」ということを知った場合、多くの人は「誰か結婚したいのかな」と思うと思います。
しかし、女性に関する質問をする記者は一人もいない。
「そんな質問をしたら、混乱が大きくなるし、傷つく人だっている。」
そういう意見も出ると思いますし、その意見自体は、間違えではないと思います。
女性の話題を出す記者や、その題材を書く私に嫌悪感を抱くことがあっても、その感情の持ち方を否定しようとは思いません。
でも、好き嫌いと、正当性は異なります。

記者会見に参加した記者は、ジャーナリストを貫くのであるなら、記者会見主催側から悪いレッテルを貼られても、批判的な意見が出たとしても、一部の人が傷付いたとしても、真実の確認をしようとするものです。
それにも関わらず、質問が出たのは、「『活動休止は無責任』という意見もあるのではないか」というもののみ。
これには、少なくとも報道の歪さを感じるべきです。

しかし、一番由々しきは、「この『無責任』発言の批判を、マスコミがする」という実態です。
これも、先ほどの一部の範囲では話題になっていますが、情報系の一部テレビ番組で「無責任」発言を批判する報道をしていることは、報道機関の危機です。

ジャーナリズムにおける歪みとは

ジャーナリストは真実を伝え、市民はその情報を知り、それでもって世論を作るべきです。
報道の内容が世論に影響を及ぼすのは当然ですが、それでも記者はなるべく世論には直接触れないように、ニュートラルに情報を入手、公表するように努めるのが基本のはずですが、今回の記者会見、特にその後の一部メディアは、その基本を根本から逸れることしていることになります。

このような事態が常態化すると、世の中には、犯罪被害者ではなくテレビカメラに向かって謝罪したり、「テレビの前で泣けばいいんでしょ」と記者会見の場で劇場が始まったり、某自称法治国家のように事実ではなく感情が刑罰を決めるようになったり、市民が知るべき犯罪や問題が隠蔽されやすくなったり、いろいろ起きます。

活動休止における嵐からのファンへの思い

なお、嵐のメンバー自体は、本当にファンのことを思っているのだと私は感じています。

過去の多くの日本の謝罪会見では、わずか数人の被害者に対してではなく、テレビカメラに向かって頭を下げるという非常に不可解な(少なくとも欧米人はかなり批判的な)風習が蔓延していますが、嵐はファン全員一人ひとりの前に行って頭を下げたり、直接話をしたりすることはできません。
それでも、恐らく嵐メンバーは、なるべく直接的な方法でファンに対して気持ちを伝えたいと思っていると思いますし、記者会見は嵐メンバーにとってはそのような限られた場なのでしょう。
そのようなことしかできないことを、嵐メンバーは心苦しくも思っているようにも見受けられます。
特に記者会見での松本潤からの発言には、「なるべく嵐の気持ちを伝えられ、そしてその機会を得られないファンを一人でも減らしたい」という思いも感じました。

ファン第一と考えた青木アナの使命感

続いて後半は、反ジャーナリズムについて。
日本テレビのアナウンサー青木源太の今回の記者会見での言動についてです。
一つは記者会見での質問内容、もう一つは、その後の「無責任」発言についての批判のツイートです。
先ほどの前半の内容からすると、青木源太もジャーナリストではない記者たちの一人ということになります。

しかしですが、私は青木源太に使命感を感じました。
「嵐ファンがなるべく混乱しないように、なるべく傷付かないようになんとかしたい。アイドルファンの心を本当に理解できる記者は自分しかいないかもしれない。自分にしかできない仕事をしよう。」
これが記者会見に挑む青木源太の気持ちだったのではないかと予想しています。

特にこれは、「受験生に対してメッセージを送ってほしい」という記者会見中の青木源太の嵐へのリクエストから感じました。
「嵐の活動休止の知らせを受けて一番影響を受けそうな人達は誰か」
「嵐メンバーは最大限にファンに配慮した発言をすると思うが、記者から言わないと嵐メンバーからは言えないことは何か」
これらを考えた結果のリクエストだったと思います。

確かに、仮に嵐の活動休止の発表をキッカケにして、勉強や受験に、前向きな気持ちや集中力が維持できなくなった受験生ファンがいて、その受験生ファンが受験に失敗するかもしれません。
しかし、受験生は、受験失敗の結果以外にも影響するものもあります。
それは、受験失敗をどう受け止めるかです。

嵐の活動休止の発表があってもなくても、結果的に受験には失敗したかもしれません。
その失敗を嵐のせいにした場合、そのファンは嵐に対してよいイメージは持てなくなるかもしれませんし、その後、嵐以外のアイドルのファンをしづらくなったり、アイドルを恨みながらファンをするという、真にアイドルファンを楽しむことができない事態になったりしかねない。
受験の結果どうあれ、その結果は、自分自身の結果として受け止めてほしい。受験生ファン自身のために。
青木源太の記者会見での発言は、そこまでの配慮があり、うまく誘導しようとしたとも、解釈できます。

青木アナの問題が提起する「ジャーナリズムとは何か?」

以上、ジャーナリズム、反ジャーナリズムで書きましたが、これらを統合する意見は、現時点で、うまく書けそうにありません。

ただ、私個人的には、多くの人にジャーナリズムの異常性には敏感になってほしいと思いますし、青木源太アナウンサーの配慮と機転に称賛したいと思います。
これらが喧嘩し合う考えとなっているのも面白いものとも思いますが、これは、記者会見の場にいた記者は多数であるということ、自分がアイドルファンの気持ちを理解できる限られた記者である(自分以外の記者はジャーナリズムを貫ける)ということを、青木源太は事前に想定できたという珍しい状況だったからこそのものなのかもしれません。
また、青木源太のツイッターの内容は、アナウンサーとしてではなく、個人としての発言とも解釈できなくはありません。
そういう意味では、青木源太はジャーナリスト失格とはならないとも考えられます。

ただ私は、「青木源太のアナウンサーでのアイドルへの姿勢は、今後も変えてほしくはないな」と思っています。

以上、また固い話となり、ごめんなさい。

なお、前半の内容を妻に話したところ、妻は冷静に「理解できるが、ファンは女性の話を聞きたくないのは確か。」という感じでした。
気を害した方は、どうか許してください。

嵐ファンの方には、嵐メンバーからも「時間が掛かる」と言っているように、活動休止という事実を、時間を掛けてうまく消化していけるように、すぐにではなくても、いずれ前を向けるにと、願っています。

追記

後日、別の記事『ジャニーズアイドルファン。情熱か?嫉妬か?男女間の深い溝の一角』にて、青木源太の嵐活動休止の記者会見に関する言動において、SNS上でも賛否が大きく分かれていることへの考察を書きました。

よろしければ、ご覧ください。

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